国語が苦手ならやってみて!!--チラシで作文

国語が苦手が苦手というお子さんは案外多いかもしれません。
とくに、記述式の問題となると、問題を解くことを嫌がることもあるかもしれません。
もっとヒドい子になると、長い文章を読むことすら嫌がることでしょう。
そんなお子さんのために、文章を書くことへの抵抗感を減らすのに役立つ方法をご紹介したいと思います。

チラシを用意して、3つの質問に答えてみよう。
新聞の折込のちらしから、一枚ちらしを選んで用意しましょう。
ただし、スーパーやドラックストア、おもちゃ屋さんのちらしなどのように、たくさんの商品が掲載されているちらしを選んでください。お子さんが興味を持ちそうな商品が載っているチラシだと書きやすくなるかもしれません。商品名と値段の羅列されているタイプのチラシだと、お子さんの読解の負荷感が軽減されるためです。
チラシを用意したら、次の3つの質問に答えてみてください。
①チラシにのっているものを集めてみよう
②何をしようとしているの??
③あなたはだぁれ??
②については、今まさにしていることでも、 チラシを見ながらしようとしていることでもかまいません。

①の質問に答えるのは容易いですが、 ②や③は時間がかかるお子さんがいるかもしれません。
例えば、車屋さんのチラシをみているなら、 ②の質問に対しては、 ”値段を見ながら、「家族がたくさん乗れる車がいいのか?」 、あるいは、 「自分好みかっこいいスポーツカーがいいのか?」と「うーん」と悩んでいる”とか、③の質問に対しては、 ”大家族の自分大好きお父さん ”という感じで答えてくればOKです。
②と③は、文章からイメージを膨らませて、 いろいろと想像してみる質問として 、ぜひ使ってください。
チラシを見ながら、書きながら、感じたことを大切に
次のような解答をしたお子さんがいると考えてみましょう。

質問の解答以外にも、いろいろな感想がでてくるかもしれません。
「家庭科でならった料理をつくる設定にする」とか 「料理初心者だから、まずそうなだ」という感じで。
こうやって、文章を読んでいろいろと妄想をしたり、ツッコミを入れたりするのが、文章を読むたのしみのひとつ。
お子さんから湧いてきた感想なので大切にして、作文に盛り込んじゃいましょう。

最初の設定の内容を加えただけで、文字数が60字近くになります。
文章を書くのが嫌いだと言っている子でも、これくらいの内容なら書けちゃうのではないしょうか。
その他にも、いろいろと思いついたことをいろいろと書き込んでいくと、100字くらいは簡単に書けちゃうかもしれません。
終わりに
60字と100字という文字数。
テストの記述問題で多いのは、40字〜60字程度の文字数のものではないでしょうか。
そもそもそんな文字数の記述問題は解答しないというお子さんでも、チラシ作文では、気づかないうちに書き上げている。
そんなふうに成果がでてくれると嬉しいです。
100字となると、400字詰めの原稿用紙の4分の1程度の分量になります。
本格的な作文を書くよい基礎になると思います。
読み取る情報の種類が限られているタイプのチラシだから、簡単に書けるんだ。
まだまだ国語嫌いは解消しないと考える方もいるかもしれません。
たしかにそうかもしれません。
しかし、読解の負荷が少ないチラシとはいえ、情報を取り出し、整理するという作業をきっちりと行って、文章まで書いています。国語の読解問題を解くための基本的な作業、たとえば、文章中からキーワードを探しだすよな作業、と重なりあう部分があります。
また、ちょっとだけ想像力を使うことで、お子さんがいろいろと感想とかツッコミを入れるかもしれません。そういったことを通じて、情報を読みとる楽しさに気づけるかもしれません。
チラシで国語の苦手意識がなくなるなんて、といぶかしがる方もいるかもしれませんが、お子さんははまってくれるかもしれませんよ。
ぜひ、試してみてください。